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黒とは何か

生業の異なる芸術家たちの競演


十時孝好「フェニックス」


noir、それは黒。


黒とは何か。

そんな問いにこたえる展示が企画として持ち上がる。



その目的だけのために参集した作家たち。

十時孝好(絵画)

今野登志夫(陶芸)

中野秀美(絵画)

古郡秀行(イラストレーション)

渡辺孝彦(書)

白砂勝敏(美術)

佐野彰秀(造形)

鈴木敬三(墨絵)

クロダユキ(写真)



今野さんの陶芸作品。間が表現されている。


墨の持つ軽妙さ。

相反して、繊細な線が織りなす、重厚感。

鈴木敬三さんの墨絵。


渡辺孝彦さんの書は空間を踊るように進む。


そして、白砂さんの世界。

闇の中に一つあるだけで、意味を考えてしまうような世界観。

ホシノタマゴシリーズや、渦。


古郡さんは、黒いクラシックカーを。


囲炉裏のある別会場で、中野秀美さん。

いつもは色彩のある絵画が特徴的だが、今回はそれを封印した黒の世界。


今回の発起人である佐野彰秀さんの作品。

カラスの残像をイメージしたという。


私は、というと、写真のタブーについて考え、それを展示。 写真は

さわってはいけない

まるめてはいけない

その全てをやってみることにした。



コピー用紙にモノクロで印刷。

紙を丸め、水に濡らし、引きのばして乾かす。

紙の亀裂や破れ、インクの入り方が丁度良い。

シワで写真が見えづらくなるが、それがかえって誘目になると思った。


黒い犬 black dog
noir_クロダユキ

伊勢神宮の白馬
noir_クロダユキ

漁網
noir_クロダユキ

信楽狸の背景に竹林
noir_クロダユキ

よく見ないと分からない。


見る、という行為を見つめ直してみる。


写真そのものの存在を考える。


インスタレーション展示の醍醐味は、そこにある気がする。



やりすぎず、場を借りる。

場の意味も鑑みる。


囲炉裏という神聖な場所に、紙垂(しで)を沈めて結界を張った。


紙垂(しで)
noir _クロダユキ

結界


闇は黒なのか。

光は白なのか。

黒とはどんな、存在なのか。



永遠に答えの出ない問いに、私は挑み続けている。




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